インタビューNo.30 元競輪選手:川上真吾さん | Tキャリあなたのセカンドキャリアを応援します!

職業は?と聞かれたら “ 職業名:川上真吾 ”と答えます
多彩に職業を掛け持つ元競輪選手の川上 真吾(かわかみ しんご)さん・98期を尋ねました。競輪選手時代から現在までの軌跡をお話していただきます!


▼まずは競輪選手時代の思い出をお願いします。


印象に残ったレースはいろいろあったんですけど、他のレースがかき消されるぐらい引退レースが思い出です。その日たまたま先行しやすい組み合わせになり、先行逃げ切りで一着が取れました。A級チャレンジ選抜でしたが、本当に嬉しかったです。プロレスのファンも来てくれていたり、弟子が30人くらいの選手に声をかけてくれて打ち上げを開いてくれたり、"選手ってすごい職業だな"と改めて感じることができた瞬間で、競輪人生の集大成となりました。




▼辛かった思い出はありますか?


弱くなっていく自分を受け入れなきゃいけない時が辛かったですね。

▼引退の決め手は?


競走スタイルが延命になったら辞めると考えていたので、成績が落ちてきて延命だなと感じたため引退を決めました。弟子にも格好悪い姿を見せ続けられないなと思ったし、やりたいこともあったので、それを始める時が来たのかなと感じました。

▼お弟子さんがいるんですね。


支部の愛好会指導員をしていた関係で、競輪選手を目指している若手を師匠に紹介していました。その立場もあって、私自身も弟子を受け入れるようになりました。

▼師匠として気を付けていることは?


先輩たちが、"真吾の弟子だから"といろいろと気にかけてくれてアドバイスをくれたり、部品を譲ってくれたりして、多くの協力を得ています。また、僕の師匠がまるで弟のように接してくれていたので、僕も弟子に対しては弟や妹のような感覚で接しています。可愛くて面白い奴らが集まっているので楽しいですが、この接し方で良いのかなとも思っています。人の面倒を見るのは本当に良い勉強になりますから、将来的には弟子たちにも師匠になる経験をしてほしいと思っています。

▼元々やりたかった事とは?


スポーツジム経営や教員もやってみたかったし、プロレスの興行をもっとやりたいと思っていました。




▼先ほどお話にでていたプロレスについてお聞かせください。


競輪選手と並行してプロレスラーもやっていました。きっかけはプロレスの興行を観に行った時にデモンストレーションでリングに上げてもらって、プロに技を掛けたり掛けられたりしているのをみんな喜んでくれて。やっぱり人が楽しむ仕事をしたいなと思って始めました。競輪と一緒ですね!




▼他には何をされていますか?


【バスの運転手】
選手時代からやっています。バス会社で働く父の友人に誘われて、手伝っています。


【中学校の数学非常勤講師】
元々は体育教員になりたくて大学時代に教員免許を取得しましたが、理数系の教員が足りないので数学の非常勤講師をやっています。


【スポーツジム経営】
最初は自転車競技者をターゲットに始めましたが、今は地元の本当に鍛えたい方や近所のお年寄りが健康のためにと利用してくれています。全ては、この地域を盛り上げて、この街を楽しくするというテーマでやってます。


【競輪の解説員】
競輪のおもしろさも世間に広めたくて、京王閣競輪のYouTubeチャンネルで解説をしています!



▼プロレスやスポーツジムの立上げ資金は?


37歳頃、失格制裁の2ヶ月を有意義に過ごそうと、自営業に踏み出す勉強を始めました。東京都の創業支援事業所に予約を取り、マンツーマンで政策金融公庫に提出する資料の作り方を教えてもらいに通いました。
▶『TOKYO創業ステーションTAMA』

▼仕事の醍醐味は?


全部の職業に共通していることなんですけど、僕自身を面白がってくれる人をどんだけ増やせるかってところです。そして、それが横につながり始めていて、どんどん面白くなってきています。

▼後輩やセカンドキャリアを考えている方たちにアドバイスをお願い致します!


そうですね、自分らしく生きることを諦めないってことですかね。どんな仕事でもやりがいがあって充実した時間があると思うんです。だから、時間の切り売りにならないようにしてほしいなって。
あとは、人との交流を無駄と捉えないことですかね。知らない人と知り合って話すって色々な情報を聞けることだと思います。自分が知らない世界に触れられるので、自分に向いたものを見つけられる可能性もありますよ。人との出会いを面倒くさがらないでください。

インタビューを終えて

当日、駅までお出迎えいただき、川上さんの事務所までご案内頂きました。その道中、地元の方々と親しげにされてい様子は、誰とでも分け隔てなく仲良くされ、この地域を盛り上げて、この街を楽しくするというテーマを実現されているなぁと感じました。色々なお仕事を掛け持ちでされていますが、疲れを全く感じさせないほど、全ての活動を楽しまれているご様子に、感服いたしました。

これからも、周りの方々やこれまで川上様をご存知なかった方々も巻き込んで楽し輪を広げてください。今後も地元愛フルスロットルの川上さんをTキャリ一同、心より応援しております。

川上真吾さん
2010年7月2日デビュー98期
★現役生活14年 通算成績173勝
2024年2月20日に惜しまれつつ引退
現在は、地元「相原」の活性化に奮闘中
・プロレスラー「相原プロレス」
・スポーツジム経営「相原サイクルクラブ」
・バスの運転手
・中学校の数学非常勤講師
・競輪解説員「京王閣」

掲載日:2025年4月25日