インタビューNo.14 元競輪選手:長谷部 薫さん | Tキャリあなたのセカンドキャリアを応援します!

元競輪選手のセカンドキャリア先はアットホームな職場です!

ビルメンテナンスが性に合うような気がして、現在の職場へ応募。面接時に色々と相談に乗ってくださった所長をはじめ、社員の皆さまが親切でアットホームな環境です。日々、競輪選手時代に培った五感を全開に活躍されている長谷部 薫(はせべ かおる)さんにお話をお伺いました。

1989年4月12日デビュー(63期)
・現役生活23年 通算成績250勝
2012年1月27日に惜しまれつつ引退
現在は、「日本管財株式会社 筑西管理センター」に勤務


◆企業情報◆


「株式会社日本管財」※詳細はこちら

まずは競輪選手時代の思い出をお願いします。


所属していた宇都宮競輪場での三連勝です。やはり地元で優勝できたことですね。地元だとどうしても緊張してしまうのですが、そのドキドキ感が本当にたまらない感じでした。
師匠がいとこの岩村忠史さんだったのですが、デビュー戦の時に記念だからとフレームを作ってくれました。でも、そのレースで落車してしまい、フレームが一回でダメになってしまって、怒られましたよね(笑)
私は競りが苦手だったので “日本一のマーク屋” と呼ばれていた桑木和夫さんに教わり行った時期があります。そのとき、本当にこんな怖いことを練習するのかと驚きましたが、練習のおかげで相手を熱くさせるレースの技術が “備わってきたな”と感じることができました。


引退を考え始めたのは?


怪我が本当に治りにくくなり、練習を積み重ねても勝率が伸びなくなってきたある日のレースで、私はそのレースをどこか遠くから見ている感覚になり、前で競っている選手たちが危なく感じたんです。なんか “怖い”と思っちゃったんですよね。そこから引退を考え始めました。


引退後のセカンドキャリアは、どのように決めましたか?


東日本大震災が起こって、競輪も少し自粛していた時期に収入が減ってしまって、その頃から引退後に何をするか意識し始めました。それで、スポットでアルバイトをしてみたり、気になっていた資格を取ってみたりしました。自営業も考えましたが、本当にやりたいことなのか?と思い、家族に相談した結果、安定した企業に就職することに決まりました。余談ですが、35歳くらいの時に怪我で半年ほど収入が無くなってしまったことがあり、その際に “いざというときのために” とアパートを購入したことが、現在も非常に助かっています。


先ほどアルバイトをされていたと伺いましたが、何をされていたのですか?


現役中のレースの合間に、荷卸しやピッキング作業、在庫管理、フォークリフトの資格を取ったので、フォークリフトの仕事をしました。職業体験みたいな感じです。


現職に就かれたきっかけは?


高校生の時に憧れていた電気屋に就職したり、建物などの設備管理や維持をやってみて、ビルメンテナンスが自分に合っている気がしました。母の介護の関係で職場が近く、日勤であることが条件として良かったので、こちらに応募させていただきました。面接時に五十嵐所長(写真中央)に家庭事情を相談したところ、快く受け入れていただき、採用して頂けました。


この仕事のご苦労は?


公共施設の設備管理や維持をしていますが、経験していないことが結構ありました。分からない部分は難しいのですが、島田さん(写真右)に相談し教えていただいたり、知識のある友人に聞いたりして助けてもらっているので、苦労とは感じていません。自分でも調べて勉強や経験を積み重ねながらステップアップしています。


やりがいを教えてください。


お客様の資産である施設や建物を “いかに小さな故障で修繕できるか” に尽きます。点検記録と照らし合わせながら、変化点に注意し見つけ、大きな故障になる前に修繕でき、お客様から「ありがとう」と声をかけていただけると、やはりコツコツとやってきて良かったと感じます。市に提出する書類が文字だけで少し分りづらかったので、図に変更したところ、お客様から好評をいただけました。

▼五十嵐所長から一言▼


プロのアスリートの方々は、私たちからすると雲の上の存在で接しづらいかと思いましたが、凄くフランクに話をしてくれるので、コミュニケーション能力が高いと感じました。仕事に対しても、一つ一つの技術を極めるための努力や行動が身についているので、分からないことも調べて極めようとしていますし、すぐに行動に移してくれます。点検に対して五感で感じ取ろうとするところもあり、些細なことも追及して作業を行い、故障を未然に防いでくれるので信頼しています。また、お客様と良好な関係を築いてくれているので安心しています。少し心配なところは、仕事に対して全力で真摯に取り組んでくれるので、あまり無理をしないければいいかなぁと思います。最後にリーダーシップをとる力があるので、最終的には責任者や包括的な立場を目指してほしいです。そのときは私が推していきますので。

【日本管財株式会社】の魅力は?


日本管財は全国に拠点があり、応募者の希望に沿った職務体制を提案していただけたり、資格がなくても資格取得を推奨してくれたり、資格取得後は資格手当が出るのでありがたいですし、かなり魅力的だと思います。一番の魅力は、やはり上司や同僚ですね。何社か職場を経験しましたが、日本管財には家族のような親しみやすい方が多いです。失礼かもしれませんが、本当にノンストレスで働いています(笑)



競輪選手時代の経験が役立っていることは?


体力や体調の維持、管理を長年続けてきたおかげで、体調を崩さずに仕事に就けるということが一番の強みだと思います。また、最後まで責任感を持って進めることができることも、大きな強みだと感じています。ちょっとかっこいいこと言ってますけど(笑)
コミュニケーション能力も身に付いていたので、コミュニケーションを大切にしている日本管財で、今でも大いに役立っています。

最後にこれからセカンドキャリアを考える後輩たちへアドバイスをお願い致します。


引退をすると、やり切った達成感で脱力してしまうと思うんです。ですので、一度リセットすることをお勧めします。引退後に何をしたらいいか分からず、不安かもしれませんが焦ることはありません。はっきりした目的がなくても、興味があったり、気になる資格があれば取ってみてください。そこから発展していくきっかけになると思います。就職をすると一日8時間働くことになるので、最初はキツイかもしれませんが、だんだんと社会のリズムや仕事に慣れますよ!
最後に競輪選手の皆さんへエールを送ります。
【競輪選手は結構なんでもできると思います!】

セカンドキャリアについて考え始めたら、トーターさんが支援をしてくれているので、ぜひ相談に行ってみてください。日本管財も全国に拠点がありますので、セカンドキャリアの一つの選択肢として入れていただければ、私も嬉しいです。

インタビューを終えて


取材中、気さくで謙虚な長谷部さんの人柄が印象的でした。その人柄が職場でも愛される理由なのだろうと感じました。また、長谷部さんに期待を寄せている五十嵐所長に応え、次のステップへと進んでいただきたいと願っております。

「競輪選手は結構なんでもできる」というお言葉は、競輪選手の持つポテンシャルの高さを改めて認識させていただく機会となりました。今後も、Tキャリは選手のキャリア形成を応援し続けていきます。

掲載日:2024年9月9日